東海道新幹線は日本の主要都市を結ぶ大動脈で、多くの方が観光やビジネスで利用しています。しかし、どれだけ便利な路線であっても、実は 一部の区間では電波が急に弱くなる 場面が存在します。「なんでこのタイミングで切れるの？」「会議中なのに…！」と困ることもありますよね。
電波が不安定になる背景には、トンネル・山間部・高速走行中のエリア切替 など、避けにくい構造上の理由があります。でも、あらかじめ“切れやすい区間”を知っておくだけで、動画の読み込み直前に準備したり、会議の時間を調整したりと、心構えが大きく変わります。この記事を読むことで事前の対策ができてグッと安心できますよ♪
電波が悪くなる主な原因
- トンネルが多い：厚いコンクリートと地形により電波が遮断されやすい
- 山間部で基地局が少ない：設備が限られてしまうため通信が途切れやすい
- のぞみの高速走行による切替の難しさ：わずか数秒でエリアを移動することも
- 混雑時間帯の通信負荷：利用者が多いとキャリアの回線が一時的に混雑
特に通信が不安定なトンネル・山間部の区間一覧
東海道新幹線のなかでも、特に電波が途切れやすい区間を表にまとめました。初めての利用でも、この表を見れば事前準備がしやすくなります。
| 区間 | 理由 |
|---|---|
| 品川〜新横浜 | トンネルが連続し、外部の電波を受けにくい |
| 小田原〜熱海 | 山間部が続き、基地局の切替が頻繁 |
| 熱海〜三島 | トンネル＋山間部で通信が不安定 |
| 豊橋〜三河安城 | 超高速走行区間でハンドオーバーが難しい |
| 名古屋〜米原 | 山間部＋基地局の間隔が広い |
時間帯による電波の変化
- 朝（7〜9時）：通勤・出張利用が多く混雑しやすい
- 夕方（17〜19時）：帰宅ラッシュで同様に混雑
- 休日の日中：旅行目的の利用者が増え、平日よりも通信品質が低下することも
東海道新幹線で電波が悪くなる理由
トンネル構造と電波遮断の仕組み
トンネルは分厚い地盤に囲まれているため、スマホの電波が外まで届くのが難しくなります。特に長いトンネルでは、電波が完全に途絶える瞬間が発生することもあります。これが「急に読み込みが止まった」「通話が切れた」などの原因につながっています。
基地局の位置と電波の届き方
新幹線は山間部や人口の少ないエリアを通過するため、各キャリアが基地局を密集して設置できない事情があります。基地局の距離が広がると、スマホが拾う電波の強度が低下してしまいます。
のぞみの高速走行による通信切替の課題
のぞみは最大285kmで走行するため、わずかな時間で基地局のエリアを移動します。スマホは高速で次の基地局へ接続を切り替えますが、この“ハンドオーバー”が一瞬追いつかないと、通信が切れてしまうことがあります。
キャリアごとの得意な電波帯の違い
- ドコモ・au・ソフトバンク：低周波の「プラチナバンド」が強く、障害物に強い
- 楽天モバイル：高周波帯中心のため、建物・トンネルで不利
キャリア別の電波状況と比較
トンネル内での通信性能比較
| キャリア | トンネル内の安定性 |
|---|---|
| ドコモ | ◎ 非常に安定。途切れにくい |
| au | ○ 安定しており大きな問題は少ない |
| ソフトバンク | ○ 一部で弱くなる場面はあるが概ね良好 |
| 楽天モバイル | △ トンネル区間では途切れやすい |
山間部での安定性
山間部に入ると、キャリアごとの基地局の配置が大きく影響します。ドコモとauは基地局数が多いため比較的安定。一方、楽天モバイルは設備が少なく、切れやすい傾向があります。
5Gの提供状況と今後の改善計画
- 大都市の駅構内や周辺では5Gが普及
- トンネル内も2025年以降、順次5G設備を追加予定
楽天モバイル利用者が特に気をつけたいポイント
- パートナー回線（au）への切替が頻発
- データ容量を使い切ると速度制限がかかり、トンネルでさらに不利に
通信改善の取り組みと今後の展望
キャリア各社の中継設備・5G導入状況
各キャリアは新幹線専用にアンテナを設置したり、基地局同士の接続を強化したりと、継続的に改善を進めています。
JR東海の通信インフラ整備
トンネル内に光ファイバーを敷設し、外部からの電波を安定して届ける新技術を採用。将来的には新幹線内で動画視聴も途切れない環境を目指しています。
新幹線専用ネットワークの強化
高速鉄道用の通信設備が整備されており、今後はさらに速度が向上する可能性があります。
「2025年以降どう変わる？」将来の通信トレンド
- 専用ネットワークの進化で安定性が大幅向上
- 5Gエリアがさらに広がり、トンネル内でも高速通信が可能に
新幹線で快適にネットを使う方法
新幹線Wi-Fiの特徴・弱点まとめ
- 無料で使えるが、速度が安定しにくい
- 混雑すると接続しづらくなる
- トンネルや駅付近で切れやすい
オフライン準備（動画・地図・資料）のポイント
- Netflix・YouTubeなどはオフライン保存を活用
- Googleマップも事前ダウンロード可能
- 資料はPDF化しておくと安心
格安SIMユーザーが気をつけたいこと
- 混雑時間帯の速度低下が起きやすい
- データ節約モードのままだと通信が困難になることも
通信トラブルが起きたときの対処法を追加
- 機内モードのオンオフで電波をリセット
- 5Gが不安定な場合は4Gに切り替える
- アプリの自動更新をOFFにする
ビジネス利用者向け：Teams / Zoom を安定させるテクニック
東海道新幹線はどうしても電波が不安定になりがちで、オンライン会議が途切れてしまうことがあります。ここでは、ビジネス利用の方が できるだけ安定して Teams や Zoom を使えるようにする実践テクニック をまとめて詳しくご紹介します。
事前準備で通信トラブルを大幅に減らす
移動中でも会議に参加する予定がある場合、前の段階での準備で安定度がぐっと変わります。
● 会議前に必ず行いたいチェック
- アプリを最新バージョンに更新しておく
- 端末の再起動（メモリ不足の解消）
- 使用しないアプリを終了しておく
- バッテリー節約モードをオフ（速度制限がかかる場合があります）
● データ通信量の節約設定を活用する
Teams・Zoom にはデータ量を抑える設定があり、これが実は“安定性”につながる場合があります。
- 画質を「標準」または「低」に設定
- バーチャル背景をオフ
- 動画の送信をオフ（音声だけ参加）
会議中に電波が途切れそうな時は、映像OFF・音声ON にするだけで安定性が段違いに改善します。
電波が悪い区間を避けた参加スケジュールを立てる
東海道新幹線には、特に通信が不安定になりやすい区間があります。もし会議開始時間を自分で調整できるなら、電波が悪いエリアを避けた時間 に合わせるのがおすすめです。
《比較的電波が安定しやすいタイミング》
- 名古屋〜米原の平地区間
- 静岡周辺の市街地
- 東京〜品川〜新横浜の都市部
《できれば避けたいタイミング》
- 長いトンネルが続く「小田原〜熱海区間」
- 山間部が多い「静岡〜掛川〜浜松区間」
- 京都手前の山間部
どうしても会議が重なる場合は、電波が良いエリアに入るタイミングで発言する のもひとつの手です。
新幹線Wi-Fiとスマホ通信の“併用ワザ”
新幹線Wi-Fiは無料で便利ですが、混雑時やトンネルでは途切れやすいことがあります。一方、スマホのキャリア通信も場所によって弱くなるため、どちらか一方に頼るのは不安。
そこで使えるのが “切り替え併用テクニック”。
● 基本：スマホのキャリア通信をメインに使う
その方が速くて安定することが多いです。
● 電波が弱くなったら、新幹線Wi-Fiへ切り替える
逆に、トンネルでは Wi-Fi が復活しやすいこともあります。
● Zoom/Teams の設定で「自動再接続」をオンに
接続が一瞬切れても、アプリが自動で戻ってくれるので安心です。
音声だけで会議に“安全参加”する方法
ビジネスシーンでは映像が必要な場面もありますが、新幹線内では電波が安定しないため “映像あり” で会議に参加するのは実はリスク大 です。
通信が悪い区間では、以下の方法で 最低限の参加 を確保できます。
● 音声のみ参加に切り替える
- 映像のデータ量は音声の10倍以上
- 音声だけなら電波が弱くても繋がりやすい
● チャットで連絡する
「電波状況が悪い区間に入るため、一時的に音声参加に切り替えます」など、事前に伝えておくと安心。
● どうしても映像が必要な部分だけ ON
重要な発言・報告の瞬間だけ映像をONにして、終わればOFFに戻す方法も有効です。
会議資料や議事録は“事前ダウンロード”で絶対に安心
移動中の通信はどうしても途切れる可能性があるため、資料やPPTがオンラインのままだと非常に危険です。
事前にダウンロードしておくもの
- 会議資料（PDF / PowerPoint）
- 議事録のテンプレート
- 共有ファイル（OneDrive / Googleドライブ）
ローカル保存しておけば、電波が途絶えても会議は進められるので、ビジネス利用者にとっては必須の対策です。
どうしても接続が切れる時の“最終手段”
どんな準備をしていても、山間部や長いトンネルでは通信が完全に切れることがあります。そんな時に備えておきたい最終手段がこちら。
● Teams/Zoom の電話参加を利用する
多くの会議では “電話から音声参加” が可能です。電波が弱い時でも、通話回線なら安定しやすいのがメリット。
● チャットで状況を共有
「現在電波が不安定な区間のため、音声のみ参加へ切り替えます」など一言添えるだけで安心感が違います。
● 駅に着いた瞬間に再接続する準備をしておく
新幹線が駅に停まると通信が復活するため、アプリを開いたままにしておくと戻りがスムーズです。
東海道新幹線でオンライン会議に参加する時の“最適セット”
最後に、ビジネス利用者が持っておくと便利なものをまとめます。
- モバイルバッテリー（必須）
- 有線イヤホン（Bluetoothは途切れやすい）
- 端末の高速充電ケーブル
- 資料のローカル保存
- 電波が悪い区間を事前に把握しておく
これだけ揃えておけば、移動中でも安心して会議に参加できます。
東海道新幹線の通信事情
新幹線の“電波の揺らぎ”はなぜ起こる？
高速鉄道の通信は、想像以上に複雑な仕組みで成り立っています。新幹線の走行中に起きる“電波の揺らぎ”には、以下のような要素も関係しています。
- 指向性アンテナの角度問題：高速走行時にアンテナが最適な角度を保ちにくい
- 反射波の増加：山間部では電波が反射しやすく、安定性が下がる
- 周波数帯の特性差：低周波は遠くまで届くが速度に弱く、高周波は高速に強いがトンネルに弱い
これらが組み合わさることで、場所によっては予測しづらい電波の揺らぎが発生します。
実例で見る「つながりやすい時」と「切れやすい瞬間」
- つながりやすい例
- 都市部の高架区間：基地局が密集している
- 駅発車直後と停車直前：低速走行で通信の切替が安定
- 深夜の移動：利用者が少なく回線負荷が低い
- 切れやすい瞬間
- 長いトンネルへ入る直前：電波が弱くなり始める
- 山間部での連続カーブ：基地局との位置関係が変化しやすい
- 朝夕ラッシュ：回線混雑でキャリア通信が遅くなる
ビジネス利用者向け：快適に作業するための“環境づくり”
- 資料はPDFにまとめてオフライン閲覧
- 会議は音声のみ or チャット参加に切り替える
- 容量の重い同期（クラウド保存）は事前に完了しておく
- スマホの省電力設定は解除して通信優先にする
旅行・観光ユーザー向け：SNSや動画を楽しむコツ
- Instagram投稿は駅・都市部で行うのが◎
- Googleマップはオフライン保存が超便利
- 動画は出発前に“高画質→中画質”に設定しておくとスムーズ
- SpotifyやAmazon Musicの“ダウンロード再生”が最強
FAQ
Q. モバイルバッテリーは必要？
→ はい、必須レベルです。通信が不安定な場所ではスマホの電力消費が増えるため、残量が減りやすくなります。
Q. のぞみ・ひかり・こだまで電波は違う？
→ 速度が遅い こだま の方が比較的安定する傾向があります。高速ののぞみは切替の難易度が高いです。
Q. テザリングは安定しますか？
→ 本体の電波が不安定な場合はテザリングも途切れやすいです。
Q. 子ども向け動画はどう準備すればいい？
→ Amazonプライム・Netflix・YouTubeの「ダウンロード再生」を活用すると快適です。
Q. 座席は窓側と通路側で差はある？
→ わずかですが 窓側の方が電波を拾いやすい と言われています。
まとめ
東海道新幹線は、技術の進歩によって年々通信環境が改善されていますが、トンネル・山間部・高速走行といった特性上、まだ通信が不安定になる場面があります。
しかし、事前にオフライン準備をしておいたり、利用時間帯を工夫したりすることで、ストレスは大きく減らせます。また、2025年以降はトンネル内5G化や新しい中継システムの導入など、嬉しい改善が続々予定されています。
「事前のひと工夫」＋「ちょっとした知識」
これだけで新幹線でのネット環境はかなり快適になりますよ♪
