マイナポータルにログインできない?「セキュリティが低下している可能性」と表示されたときの対処法まとめ
はじめに
スマートフォンのアプリが突然使えなくなると、誰でも戸惑ってしまいますよね。
とくにマイナンバーカードを使ってログインする必要があるマイナポータルのような、行政サービスと直接つながる重要なアプリが急に使えなくなると、多くの人が不安を感じたり、どう対処してよいのか分からず焦ったりすることでしょう。
中には次のようなエラーメッセージが表示されるケースもあります。
「端末のセキュリティが低下している可能性があります(root化など)。手続きを中断しました。root化を解除してから再度お試しください。」
このようなメッセージが表示されると、マイナンバーカードの読み取りや本人確認が完了できず、アプリにログインすることができません。その結果、各種申請手続きや給付金の確認、証明書のダウンロードといった大事な用件が進められなくなってしまいます。
とくに確定申告や納税、児童手当や保険関連の書類提出など、期限が決まっている手続きの直前でこのエラーが出てしまうと、大きな問題となることもあるでしょう。
この記事では、そういったエラーや警告メッセージがなぜ出るのか、その原因と考えられるもの、そして実際に自分で行える確認ポイントや対処法について、できるだけわかりやすく解説します。
スマートフォンの状態や設定次第では、複雑な操作なしに数分で問題が解決する場合もあるため、現在進行形で困っている方はもちろん、今後の予防としても役立てていただければと思います。
突然の警告、その原因は?
マイナポータルアプリを使っている最中、ある日突然「端末のセキュリティが低下している可能性があります(root化等)」というメッセージが出て、ログインできなくなる問題が報告されています。
このエラーが出ると、アプリは起動しても、マイナンバーカードの読み取りや認証がブロックされ、操作が完了できなくなります。つまり、最初の画面は開けるものの、そこから先へ進めなくなるという状態です。
このような現象は特定の端末やメーカーに限定されていないことが分かっており、AQUOS R9やXperia 5 III、Google Pixelシリーズ、Xiaomiなど、複数のブランド・モデルで発生しています。
とくに2025年5月中旬以降、SNSや掲示板、サポートフォーラムなどで同様の報告が相次いでおり、時期的な要因としてOSやアプリのアップデートとの関係が疑われています。
「root化」とは?警告メッセージの背景
警告に登場する「root化」とは、Android端末のシステム領域に通常のユーザー権限ではアクセスできない部分まで操作できるようにすることを指します。
本来は開発者や上級ユーザー向けの操作であり、端末の機能制限を解除できるため、自由度が高まる一方でセキュリティ面ではリスクが大きくなります。悪意あるアプリがシステム領域に干渉してしまう可能性があるからです。
そのため、金融系アプリや公的機関と関わるアプリなどでは、root化が検出された場合に起動そのものを拒否するなど、利用制限をかける仕様となっています。
マイナポータルは特に個人情報や行政手続きに関する機密性の高いデータを扱うため、root化された端末を使用している場合は、セキュリティリスクを避けるためにログインがブロックされる仕組みです。
実際にはroot化していないのにエラーが出る場合
「root化なんてしてないのに、なんでこんなエラーが出るの?」と感じた方も少なくないでしょう。
実際には、端末をroot化していなくても、システム側や設定の状況によっては、root化されていると誤検知されてしまうケースがあります。
代表的な原因としては、以下のようなものがあります。
- ブートローダーがアンロックされている
- 開発者向けオプションが有効化されている
- Android OSのバージョンアップに伴うセキュリティ仕様の変更
例えば、Xiaomi端末でバッテリー交換後にブートローダーが初期化され、アンロック状態になってしまったという事例では、ブートローダーを再ロックすることで警告が消え、アプリが正常に使えるようになったという報告があります。
その他に考えられる原因
エラーの背景には、他にもさまざまな要因が考えられます。以下はその一部です。
- USBデバッグモードを有効にしている(開発者モードの一部)
- 仮想環境やエミュレーターに関連するアプリを使用している
- オーバーレイ表示(ブルーライト軽減、画面録画など)を行うアプリが常駐している
- Google Playの認定を受けていない端末である
- おサイフケータイやNFC機能が正常に動作していない
- 一時的なOSやアプリ側の不具合
これらの設定やアプリが原因となり、セキュリティチェックに引っかかってしまうことがあります。特に「非認定端末」と判断されると、root化と同様の扱いを受ける場合もあるため、注意が必要です。
対処法まとめ
以下に、エラー解消のための具体的な対処法をまとめました。
● ブートローダーの状態を確認し、必要であれば再ロックを行う
● 開発者オプションやUSBデバッグの設定をオフにする
● 以下のような基本的な設定見直しを実行
- Google Play システムアップデートの確認と適用
- Androidセキュリティアップデートの実施
- Google Play開発者サービスの権限を一部無効化
● Playストアが端末を正しく認識しているかを確認する
- Playストアのキャッシュ削除、ストレージのリセット
● 基本操作も有効
- 端末の再起動
- アプリの再インストール
- アプリのキャッシュクリア
● 別のスマートフォンでのログインを試してみる(端末依存の切り分け)
● いずれの方法でも改善が見られない場合は、マイナポータルの公式サポートに問い合わせ
今後の動向と注意点
今回のようなエラーが短期間に多数報告されていることから、アプリ側のアップデートやAndroid OSの仕様変更など、外的要因が影響している可能性もあります。
今後のアップデートでこの問題が改善される可能性も十分あるため、定期的にマイナポータルアプリおよびスマートフォンOSの最新バージョンを確認し、更新を行うようにしましょう。
また、SNSや公式サポートページ、掲示板などでも最新情報が共有されることがあるため、こまめな情報収集が重要です。
まとめ
突然表示される「セキュリティが低下している可能性」のメッセージは戸惑いを招きますが、原因を一つひとつ探っていけば、多くの場合、設定の見直しや端末操作で対処できる可能性があります。
root化していないにもかかわらずエラーが出た場合でも、ブートローダーや開発者設定など、見落としがちな項目が影響していることもあるため、この記事で紹介したチェックポイントをぜひ活用してみてください。
少しでも早くマイナポータルを再び使えるようになるよう、この記事がその一助となれば幸いです。